
企業の社運を左右する広告や一世一代の大イベントなど、ここぞというときに誰を起用するのかで成果は大きく変わってきます。旬な芸能人・タレントをキャスティングしたい。そう、誰もが思っていることでしょう。そこで今回は、旬な著名人を知るの情報源として「テレビドラマ」のメリットを紹介します。
ベテラン俳優からバーター起用の若手までをテレビドラマでチェック

ネットメディアが隆盛してきましたが、まだまだテレビの影響力は絶大でしょう。特に、キャスティングしたい旬な著名人をリサーチする上でチェックしたいのがテレビドラマです。テレビドラマは、テレビの花形と言っても過言ではありません。人気と実力を兼ね備えたベテラン俳優をテレビの制作側もしっかりリサーチしてブッキングを行っているので、それだけでも参考になります。
加えて、「バーター」という言葉もありますが、ベテラン俳優のキャスティングを条件に売り出し中でプッシュしている若手俳優をセットで起用してもらおうと各事務所も営業活動をしています。事務所が押しているということは、他の媒体などでの起用の可能性も高まりますので、そういった人に先行投資して自社のイメージをつけてしまうのも有効でしょう。
朝ドラや大河・月9など、チェックしたい人気のドラマ枠

ビジネス的な観点から見て、「イメージがいい」という評価は大切です。特に、企業の顔になる広告にイメージの悪いキャストを起用する企業はまずないでしょう。そんなときに着目したいのが、歴史や伝統・人気のある枠のドラマに出演しているかという点です。
「朝ドラ女優」「月9の主演」などの言葉を聞いたことがある方も多いかと思いますが、「若手の登竜門」などとメディアで謳っている枠でもあるため、こういった枠のドラマに出ただけでも世間的な評価は高くなります。制作側も予算と人員を注いでいますので、参考にしない手はありません。たとえば下のような放送枠には注目するとよいでしょう。
- NHK「連続テレビ小説」(通称:朝ドラ)月曜〜土曜8時から:『なつぞら』『まんぷく』『半分、青い。』『あまちゃん』など
- NHK「大河ドラマ」日曜20時から:『いだてん』『西郷どん』『真田丸』『龍馬伝』など
- フジテレビ「月9」月曜21時から:『HERO』『ラブジェネレーション』『ロングバケーション』『ひとつ屋根の下』など
- TBS「日曜劇場」日曜21時から:『ビューティフルライフ』『GOOD LUCK!!』『半沢直樹』『華麗なる一族』など
また、民放のドラマの場合、出演者が出演しているCMがドラマの合間に流されることがよくあります。出演者のファンの人がCMにも注目してくれるという狙いで広告代理店が営業を仕掛けていると思われますが、“競合他社がどのような著名人を起用してプロモーションなどを行なっているのか“や“ドラマの役柄とは違った、著名人のキャラクターはどのようなものか”をチェックするのにもCMは役立ちます。そういった多角的な視点で人気枠のドラマをCM も含めて見てみるのはよいでしょう。
『3年A組』のような若手中心のドラマの主役級は一押し

ただ、人気の枠に出ている人はすでに他社が先行投資をしてしまっている場合もあります。先述のようなCM起用がある場合は、事務所や広告代理店も先を読んで営業をしますので、いいと思ったときには手遅れというケースも予想されます。また、露出に比例して、出演料が高くなってしまっていたり、スケジュールが抑えられなかったりと、条件も厳しくなってしまっている場合もあるでしょう。
そういった点で注目したいのが、若手をたくさん起用したドラマです。2019年の春クール(2019年1月〜3月)で言えば、菅田将暉さん主演で平均資料率同帯1位を獲得した日本テレビ『3年A組』はこのカテゴリーに当てはまります。菅田さん自体もお若い方ですが、永野芽郁さんや上白石萌歌さん・川栄李奈さんなどすでに知名度の高い俳優はもちろん、今田美桜さんや福原遥さん・富田望生さんといった、子役あがりの実力派やSNSでフォロワーを獲得しているティーンモデルなど多岐にわたる若手が起用されていました。
ひと昔前の作品で言えば日本テレビ『ごくせん』やTBS『3年B組金八先生』などがこのカテゴリーに当たります。こういったドラマには、事務所売り出し中の一押しのみなさんが横並びになるので見やすい・比べやすいメリットがあります。その中から自社のイメージや企画の内容にマッチした人を探すのは有効でしょう。駆け出しの方は条件面の交渉・調整もしやすいので、善は急げです。
逆に、若手中心のドラマにおいてメインキャストを演じている人はテレビ業界としても注目している人ということになります。そのため、予算を十分に確保されている企業様などは、大きな案件で起用するキーパーソンとしてチェックされるのもよいでしょう。
芸能事務所にもとってもドラマのキャスティングは最重要!

キャスティングする側の立場で今回はまとめましたが、先述のような見られ方をするのをキャスティングされる側の事務所も熟知しています。そのため、人気ドラマの出演をかけた椅子取りゲームに事務所はエネルギーを注いでいるわけです。
キャスティングをご検討中のみなさんがもし芸能事務所のマネージャーさんなどと話をする機会があれば、一押しのキャストを聞くだけでなく、その人がどのようなドラマに出たのか・出る予定なのかを聞いてみるのはキャストを選ぶ上で参考になることでしょう。
